エアコンをつけても冷たい風が出てこなかったり、室外機のファンが回っていなかったりすると、もしかして故障してしまったのではないかと驚いてしまうことと思います。
ダイキンエアコンの室外機が動かなくなってしまう原因は故障によるものの場合もありますが、故障でなくても一時的にエアコンの室外機が回らなくなってしまうことがよくあります。
今回は、ダイキンエアコンの室外機が動かない、ファンが回らないという症状の具体的な原因の調査と自分でできる対処復旧方法について、写真付きで詳しくお話していきます。
エアコン室外機の役割とは?
エアコンは室内と室外の熱を移動させる事によって、部屋を冷やしたり(冷房)や温めたり(暖房)しています。
例えば、夏場の冷房運転をイメージしてみると、室内機(部屋の中に取り付けられている)で室内の空気から奪った熱を冷媒に乗せて室外機に運び、熱くなっているアルミフィン熱交換器に風を送り込み、冷媒が持っている熱を屋外に放出します。
そして、室外機で熱を放出した冷媒はまた室内機側に戻っていき、室内の熱を吸収して室外機の方に戻るというメカニズムになっています。
このことから分かる通り、エアコンは室内機と室外機が同時に動くことで部屋を冷やしたりすることができるようになっています。
ですので、エアコンをつけたのにも関わらず、室外機が動かなかったり、ファンが回らなかったりする場合、「もしかしてエアコンが故障してしまったのか?」ととても心配になってしまうことと思います。
ただし、室外機が動いていなくても、エアコンが故障したことが原因で室外機が止まったわけではないことがよくあります。
以下では、特別な検査機器を持っていなくても、エアコンの室外機が止まってしまった原因を突き止めることができるような内容となっています。
まずは一度落ち着いて、これらの内容をチェックしてみるのがいいと思います。
室外機が動かない原因を特定する手順
エアコンが動かないとか、室外機が回らなくて困っている場合、「エアコンにエラーコードが表示されているかどうか」で対処法が異なってきます。
エラーコードとは、エアコンが動いていない原因をユーザーや修理業者の人に知らせるためのもので、ダイキンエアコンの場合、室内機のランプが点滅している状態でリモコンを操作して読み取ります。
【STEP1】室内機の運転ランプが点滅していることを確認する
エラーコードはエアコンがエラーで止まっている(運転ランプが点滅している)状態で読み取る必要があります。
運転ランプ以外のランプ(タイマー、ストリーマ、内部クリーンなど)の点滅は故障を示すものではなく、別の機能のお知らせとなっています。
エラーコードの読み取りは運転ランプが点滅していることが条件となりますので、まずは運転ランプの状態を確認してみてください。
【STEP2】リモコンを室内機に向けて「取消(終了/取消)」を長押しする
エアコン室内機の電源ランプが点滅している状態で、リモコンを室内機の方に向けます。
リモコンを室内機に向けた状態で、リモコンの「取消」または「終了/取消」ボタンを長押し(約5秒間)していきます。
すると、「ピー・・・」という電子音がして、液晶画面に2桁の英数字が表示されます。
この状態でリモコンの「取消」または「終了/取消」ボタンを短く押していくと、「ピッ、ピッ、・・・」という音と主に液晶画面に表示されている英数字が変わっていきます。
途中、「ピー・・・」という連続音がなった場合、その時に表示されている英数字が不具合の原因を示すエラーコードとなります。
【STEP3】エラーコードを読み取る
ダイキンルームエアコンでよくある故障のエラーコードは以下の通りとなります。
エラーコード | 不具合内容 |
00 | 本体正常 (本体以外の不具合) |
E7 | 室外ファン異常 |
F3 | 圧縮機異常 |
U0 | 冷媒ガス異常 |
U4 | 通信異常 |
上記以外のエラーコードについては、メーカーHPを参照ください。
室外機のエラーリセットの方法
ダイキンエアコンの場合、ちょっとしたエラーであれば本体リセットで復旧する可能性があります。
具体的な本体リセット方法は取扱説明書の方に記載がありますが、一般的には以下の手順で行っていきます。
【SETP1】エアコンをOFFにする
エアコンが動いている場合はリモコンでエアコンの電源をOFFします。
電源ランプが点滅して既にエアコンの動作が停止してしまっているような場合は、そのまま次のステップに進んでください。
【STEP2】室内機の電源コードを抜く
次に、エアコンの電源コードを抜きます。
電源プラグが高いところで抜き差ししにくい場合などは、分電盤の中にあるエアコン回路のブレーカーを落としてもOKです。
ルームエアコンの場合、電源は室内機側のコンセントのみとなっていますので、ここまで作業ができたらエアコンに流れる電気は遮断できたことになります。
業務用パッケージエアコンの場合はコンセントはありませんので、上記のブレーカーによるリセットが必要です。
室内機と室外機の別々にブレーカーが設けられている場合もありますので、その場合はそれらを同時に操作して下さい。
【STEP3】1分後に電源を入れ直す
エアコンの電源を落としてから1分後にコンセント(ブレーカー)を入れ直し、エアコンを再起動してみましょう。
ルームエアコンの場合、電源コンセントは室内機のところに一箇所しかないため、この操作を行うことで、室内機だけではなく室外機の方も同時にリセットすることができます。
この状態で再びエアコンが停止(電源ランプが点滅)してしまった場合、エアコンに少し症状の重い不具合が発生している可能性があります。
エアコンを強制起動する方法(基本動作確認のため)
ダイキンのエアコンには前面パネルを開いたところや本体の右下あたりに応急運転ボタン(電源ボタン)がついています。
ちょっとした不具合の場合、この応急運転スイッチで起動すればエアコンを一時的に復旧する事ができる場合があります。
具体的な操作方法については説明書を御覧いただきたいのですが、ダイキンのエアコンの場合、以下のような手順で強制起動することができます。
- 室内機の右下の方にあるON/OFFスイッチを押す
- 応急運転が開始される
- 再度、ON/OFFスイッチを押す
- エアコンが停止する
ダイキンエアコンの応急運転は設定温度が25℃で動作する(快適エコ自動モード、快適おまかせ自動モードなど)ため、夏場の場合は冷房運転に、冬場の場合は暖房運転で起動することになります。
この応急運転でエアコンが正常に動いた場合、エアコンのメインとなる冷房や暖房機能は故障していないということを確認することができます。
なお、途中でエアコンが停止し、運転ランプが点滅し始めた場合は、エアコンが故障してしまっている可能性が高いといえます。
次のページでは、室外機が動かなくなる主な原因についてお話していきます。