富士通エアコンの故障修理

【富士通エアコン】エラーコードによる故障診断の方法


富士通エアコンのリモコンを使った故障診断の方法

富士通エアコンの室内機ランプが点滅して急に動かなくなってしまった・・・。

この状態は何らかのエラーが原因でエアコンが止まってしまっているということを示しています。

急なエアコン故障でびっくりしてしまってすぐに修理を依頼してしまう人も多いと思いますが、ちょっとまってください。

実は、富士通のルームエアコンの場合、エラーコードを読み取ることで具体的な故障原因を調べることができたり、ちょっとした操作(本体をリセットするなど)で簡単に復旧するケースもあったりします。

今回は、富士通のルームエアコンにおけるエラーコードによる故障診断の方法や本体リセットの具体的なやり方まで詳しくお話していきます。

エアコン故障はちょっとしたことが原因になっていることがよくあります。修理を依頼する前にこちらの記事の内容(修理依頼前の6つの点検チェック項目)もご確認ください。
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プロフィール

この記事の監修者「taichan」


エアコン修理の実務経験が豊富な元メーカー勤務のエンジニア。保有資格は、第三種電気主任技術者、第一種電気工事士、第一種冷凍機械責任者など。


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ランプ点滅だが故障ではない3つのケース

富士通エアコンのタイマーランプ点滅

一般的に、富士通エアコンで運転ランプとタイマーランプが点滅した場合、それはエアコンが故障を示すエラーコードであることがほとんどですが、稀に故障ではないのにこれらのランプが点滅してしまうことがあります。

まずはランプが点滅しているものの故障ではない3つのパターンを紹介していきます。

霜取り運転を行っている場合(暖房運転時)

エアコンの暖房運転は外気温が5℃を下回る状況で運転を行うと、室外機のアルミフィンに霜(氷)が付着してしまいまうため、その霜を溶かすために暖房運転中1~2時間に1回(10~15分)程度、霜取り運転と呼ばれる運転を行い、室外機についた霜を取り除いています。

富士通エアコンの場合、この霜取り運転中は一旦暖房運転がストップ(室内機から暖かい風が出ない)し、運転ランプが点滅(赤、または緑)します。

霜取り運転が終わったらエアコンは自動で暖房運転に復帰し、運転ランプも点滅から点灯に切り替わります。

暖房運転中に急に暖かい風が出なくなって運転ランプが点滅しているところを見て、エアコンが故障してしまったのではないかと思う人も多いと思いますが、これは正常な運転となりますので、安心してください。

霜取り運転中はエアコンから「プシュー・・・、シャー・・・、ボコボコ・・・」という音が聞こえてきたり、室外機の底面辺りから溶かされた霜が水となってドバドバと大量に出てきてきたりもしますが、これらの症状も故障ではありません。

停電によって強制的に電源OFFとなった場合

エアコン運転中の停電などによってエアコンのコンセントに電気が来なくなり、強制的に運転が終了してしまった場合、運転ランプとタイマーランプが同時に点滅します。

この場合、コンセントの電気が復旧すれば、リモコン操作(運転ボタンを押す)でエアコンを起動することができ、ランプの点滅もなくなります。

停電には一般的な停電(電気が止まっている時間が長いもの)以外にも瞬停(落雷などの影響で一瞬だけ電圧が下がるような停電)もあり、そのような原因でも上記のようにエアコンが停止してランプが点滅することがあります。

応急運転スイッチによる試運転を行っている場合

後ほど詳しくお話しますが、富士通のエアコンには前面パネルの裏側にリモコンを使わずにエアコンを起動(自動運転による試運転)することができる応急運転スイッチがついています。

エアコンの応急運転スイッチ

この応急運転スイッチを使ってエアコンを試運転した場合、運転中に電源ランプとタイマーランプが同時に点滅します。

エアコン故障を示すエラーコードの場合、エアコン停止中に電源ランプとタイマーランプが点滅しますので、この試運転中(エアコンは動いている状態)でのこれらのランプ点滅は故障によるものではないと判断できます。

エラーコードの読取りによる故障診断の方法

富士通エアコンの運転ランプやタイマーランプの点滅は、エアコン不具合の内容をお知らせするサイン(エラーコード)となっています。

富士通のエアコンの場合、エアコンが止まってしまった原因を示すエラーコードの表示される場所は機種よって異なり、主に以下の2つのパターンに分かれています。

  1. 室内機の運転ランプとタイマーランプの点滅パターンでエラーコードを表示するタイプ
    (廉価版のエアコンに多い)
  2. 室内機前面に英数字でエラーコードを表示するタイプ
    (高機能タイプのエアコンに多い)

エラーコードを読み取ることができれば、どのような原因でエラコンが止まってしまっているのか故障診断していくことができますので、以下ではエラーコードの具体的な読み取り方を説明していきます。

富士通のルームエアコンの場合、基本的には上記の2つの方法でエラーコードを読み取ることができます。2015年モデルはリモコンでもエラーコードを読み取ることができますが、今回は説明を省略します。

室内機のランプ点滅からエラーコードを読み取る方法

【STEP1】ランプの点滅回数を記録する

富士通エアコンの電源ランプ点滅

富士通エアコンは、何か異常を検知してエアコンを停止した場合、室内機右側の方にある運転ランプとタイマーランプの点滅回数でエラーコードを表示します。

エラーコードは12~13秒間隔で何度も表示される仕組みになっていますので、その間に運転ランプが何回点滅したか、タイマーランプが何回点滅したかを数えてメモしてください。

例)13秒間に運転ランプが2回、タイマーランプが回点滅した場合

・運転ランプ   ; 2回点滅
・タイマーランプ ; 3回点滅

【STEP2】エアコンの生産年度を確認する

次に、エアコン室内機の底面に貼られているシールを見て、エアコンの型名を確認します。

エアコン室内機の下に貼られているシール

上記の例の場合、エアコンの型名は「AS-221JEB」となります。

ここで、型名で最初に出てくる2桁の数字(上記の場合は22)の直後の英数字(上記の場合は1)が生産年度を表していますので、この英数字(上記の場合は1,アルファベットの場合もある)をメモしておきましょう。

・生産年度の表示;1

【STEP3】メーカーホームページでエラーコードを確認する

ここまで準備ができたら、メーカーホームページを参照し、エラーコードの内容を確認してきます。

>>自己診断早見表|FUJITSU

メーカーHPを確認すると、今回の生産年度の表示「1」は2011年製を示していて、2011年以降に製蔵されたエアコンの運転ランプ2回点滅、タイマーランプ3回点滅は「室内機サーミスタ異常」ということがわかります。

室内機に表示される英数字からエラーコードを読み取る方法

【STEP1】室内機に表示されている英数字をメモする

富士通の比較的新しい高機能機種の場合、異常を検知してエアコンが止まった際に室内機に英数字でエラーコードを表示する機種があります。

このような場合は、室内機に表示されている英数字をメモします。

例)室内機に「62」と表示されている場合

・エラーコード;62

【STEP2】メーカーホームページでエラーコードを確認する

次に、メーカーホームページにアクセスしエラーコードの内容を確認していきます。

>>室内ユニットモニター表示 エラーコード一覧|FUJITSU(PDFファイル)

上記の一覧を確認すると、先程の例で表示されていたエラーコードの「62」は「室内ファンロック」を示していることがわかります。

本体リセット(エラー復旧)の方法

富士通のルームエアコンの場合、ちょっとしたエラーであれば本体リセットで復旧する可能性があります。

具体的な本体リセット方法は以下の通りとなりますので、修理を依頼する前に一度試してみましょう。

【SETP1】エアコンをOFFにする

富士通のエアコンが動かなくなった

エアコンが動いている場合はリモコンでエアコンの電源をOFFします。

運転ランプとタイマーランプが点滅して既にエアコンの動作が停止してしまっているような場合は、そのまま次のステップに進んでください。

【STEP2】室内機の電源コードを抜く

エアコンの電源を抜く

次に、エアコンの電源コードを抜きます。

電源プラグが高いところで抜き差ししにくい場合などは、分電盤の中にあるエアコン回路のブレーカーを落としてもOKです。

分電盤の中のエアコンブレーカー

ルームエアコンの場合、電源は室内機側のコンセントのみとなっていますので、ここまで作業ができたらエアコンに流れる電気は遮断できたことになります。

ブレーカーのマークの意味は「ー」で通電、「◯」で開放(電気を遮断)となっています。

【STEP3】1分後に電源を入れ直す

エアコンを再始動する

エアコンの電源を落としてから1分後にコンセント(ブレーカー)を入れ直し、エアコンを再起動してみましょう。

ルームエアコンの場合、電源コンセントは室内機のところに一箇所しかないため、この操作を行うことで、室内機だけではなく室外機の方も同時にリセットすることができます。

この状態で再びエアコンが停止(運転ランプやタイマーランプが点滅)してしまった場合、エアコンに少し症状の重い不具合が発生している可能性があります。

なお、内部クリーンやフィルターお掃除ランプなどの点滅は故障ではなく、内部クリーン運転やダストボックス掃除のお知らせとなっています。

エアコン故障を示すエラーコードは運転ランプとタイマーランプの点滅となりますので、それ以外のランプの点滅はエアコンが故障したのではないと思ってもらってOKです。

リモコンに付いているリセットボタンは、リモコンの電池交換後にリモコン本体のリセットを行うためのものです。このリモコンのリセットボタンを押してもエアコンはリセットされませんので注意が必要です。

応急運転による動作確認方法

エアコンの応急運転スイッチ

富士通のエアコンには「応急運転ボタン(電源ボタン)」がついています。

室内機の前面パネルを開いたところについているこのボタンを押すことによって、応急運転を行うことができます。

  1. 前面パネルを開いたところにあるON/OFFスイッチを3秒間長押しする
  2. 応急運転が開始される
  3. 再度、ON/OFFスイッチを3秒間長押しする
  4. エアコンが停止する

富士通エアコンの応急運転は自動運転となるため、夏場の場合は冷房運転に、冬場の場合は暖房運転で起動することになります。

この応急運転でエアコンが正常に動いた場合、エアコンのメインとなる冷房や暖房機能は故障していないということを確認することができます。

なお、途中でエアコンが停止し、運転ランプとタイマーランプがバラバラに点滅し始めた場合は、エアコンが故障してしまっていますので、この場合は修理を依頼する必要があります。

富士通のエアコンは試運転中、運転ランプとタイマーランプが同じタイミングで点滅し続けますが、これはそういった仕様ですので故障を示すものではありません。

まとめ

今回は、【富士通エアコン】エラーコードによる故障診断の方法についてお話しました。

急にエアコンが動かなくなって室内機のランプが点滅している場合、まず、エラーコードを読み取って故障診断してみましょう。

そして、ちょっとしたことが不具合の原因になっていることもあるため、一度コンセントの抜き差しで本体リセットをしてみてください。

それでも不具合が収まらない場合、室内機の応急運転ボタンを押して動作確認していきます。

この他にチェックしておきたい内容については、以下の記事にまとめてありますので一度ご覧ください。

>>【富士通エアコン故障】修理依頼前の6つのチェック項目まとめ

ここまでやってもエアコンが復旧しない場合、本格的な修理が必要となりますので、早め早めに修理依頼をしていきましょう。

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