つかない(動かない)

【故障!?】エアコンから風が出ない原因と対処法


エアコンから風が出ない

リモコンを操作してもエアコンから風が出てこなかった時、もしかして故障してしまったのかと不安になってしまいますよね。

このようなエアコントラブルはちょっとしたことが原因であることが多く、お家で簡単に対処できることあるということをご存知でしょうか?

今回は、エアコンから風が出ないというようなトラブルの主な原因と具体的な対処法について、詳しくお話していきます。

エアコンの電源が入らず全く動き出さない場合は、こちらの記事「エアコンがつかない原因と対処法」が参考になります。

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プロフィール

この記事の監修者「taichan」


エアコン修理の実務経験が豊富な元メーカー勤務のエンジニア。保有資格は、第三種電気主任技術者、第一種電気工事士、第一種冷凍機械責任者など。



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エアコンから風が出てこない場合のチェック項目

エアコンの電源は入るのだけれど風が出てこないという場合、エアコン故障の可能性もありますが、ちょっとしたことが原因でそういった状態になってしまっている可能性もあります。

慌てて業者やメーカーサポートに連絡する前に、一旦落ち着いて、順番に以下の内容をチェックしてみてください。

設定温度が室温より高く(暖房の場合は低く)なっていませんか?

エアコンは部屋の中にある室内機と部屋の外にある室外機が必ずしも同じタイミングで動作しているとは限りません。

室温が設定温度より低くなると風が止まる

例えば、エアコンの冷房運転や除湿運転で設定温度を28℃に設定している場合、エアコンが室内を冷やして室温が設定温度の28℃よりも低くなった場合、エアコンはもう部屋を冷やす必要はなくなったと判断し、室内機の風を止めてしまいます。

そして、また部屋の温度が設定温度の28℃以上になった時に室外機が動き出し、エアコンの室内機から冷たい風が出るという感じです。

このようなパターンでエアコンの風が出たり止まったりを繰り返している場合はエアコンの故障ではなく、エアコン制御の仕様であると考えて良いでしょう。

エアコンの自動運転モード

エアコンのリモコンで「自動運転モード」に設定している場合も、上記と同じようなことが起こる場合があり、室内が過ごしやすい温度帯の場合、エアコンの風が出たり止まったりを繰り返すことがあります。

上記のように、故障ではなく、室内の温度が設定温度に達しているため室外機が停止した場合、冷房(暖房)の場合は設定温度を室温より2~3℃ほど低め(高め)に変更してみましょう。

温度を変更してから数分以内に、室内機から風が出始めて部屋が冷える(暖房の場合は温まる)まで動いているようであれば、風が出なくなった理由は室内の温度が設定温度に達したからだったということが確認できます。

適切な運転モードになっていますか?

エアコンが効かない(風が出てこない)原因として意外に多いのが、リモコンの表示と本体の運転モードが異なっている事が良くあります。

エアコンの運転モードが適切ではない

例えば、部屋を涼しくしたいと思ってリモコンで温度を下げたとしましょう。

この場合、運転モードが「冷房」になっていなくても「自動」や「除湿」になっていればエアコンから冷たい風は出てくるのですが、仮に運転モードが「暖房」や「送風運転」になっている場合は、いくら設定温度を下げてもエアコンからは冷たい風は出てきません。

「リモコンの表示もちゃんと冷房になってるのに、一向にエアコンが動かない・・・」という場合、もしかしたらリモコンの表示と本体の運転モードが異なっている可能性があります。

例えば、子供がリモコンをエアコンの方に向けないで運転モードボタンを押してしまったりした場合、リモコンの表示は「冷房」になっているのに、本体が認識している運転モードは「暖房」だったという事もありえます。

このようなことも考えられるので、一度リモコンをエアコンに向けて運転切り替えボタンを押し、もう一度モード設定を切り替えてみてください。

エアコンカバーを取り忘れていませんか?

一旦はエアコンが起動するのだけれど、しばらくすると止まってしまうような場合、エアコンカバーの外し忘れを疑ってみてください。

エアコンを長期間使わない場合にエアコンカバーをかけておく人もいると思うのですが、室外機側のカバーを外し忘れている可能性があります。

エアコンの室外機にカバーが付いている

室外機にエアコンカバーをかけたまま電源を入れた場合、エアコンは一応は動き出すのですが数分ですぐに動かなくなってしまったり、場合によっては生ぬるい風しか出てこなかったりということもあります。

これと似たシチュエーションで、室外機の周りを荷物などで囲んで塞いでしまったり、室外機の裏側のアルミフィンに犬や猫などの動物の毛がびっしり付いてしまっているような場合も、同様のことが起こってしまいます。

エアコン室外機の背面の汚れが原因で効かない

これらのことが原因でエアコンが動かなくなった場合、室外機のカバーを外してエアコンの電源を切り、エアコンのリセット動作(コンセントを抜き差しする、リモコンのリセットボタンを長押しする)を行えばエアコンは正常に動き出します。

ちなみに、エアコンは一度停止させた直後に運転ボタンを押しても数分間は始動しないプログラムになっているので、運転ボタンを押したらしばらくの間は何もせず、ちゃんと動いてくるかどうか様子を見るようにしてください。

室外機のファンや圧縮機はちゃんと動いていますか?

エアコンの室外機が暖房が効かない原因

エアコンは室外機が動いていないと室内機から冷たい風(暖房の場合は暖かい風)が出てこない仕組みになっています。

エアコンの電源を入れたら室外機のところに行き、①室外機のファンが回っていること、②室外機の中にある圧縮機が起動していること(ブゥ~~ン・・・というような低い音がしているか)を確認して下さい。

運転中に室外機が途中で止まってしまうような場合は、こちらの記事が参考になります。

>>【エアコン故障!?】室外機が動かない(回らない)原因と対処法まとめ

除霜運転ではありませんか?(冬場の暖房の場合)

暖房運転時に室外機に付いた霜

冬場の暖房だけに限った話ですが、エアコンの場合、霜取り運転と呼ばれる室外機についた霜を溶かすプログラムが作動している場合があります。

除霜運転中は、室内機のファンは停止、または微風となり、室外機は圧縮機は動作している(ブゥーンという低い音はなっている)ものの、室外機のファンは停止している状態になっています。

一般的には、霜取り運転は「暖房(数時間)→除霜運転(数分)→暖房・・・」というパターンで行われますが、何らかの理由で暖房運転開始時に室外機に霜がついたと判断された場合、暖房の開始直後から行われることもあるため、数分から十数分の間、エアコンから暖かい風が出てこないことがあります。

室内機は動いていないけど室外機からはブゥーンという音がしている場合、しばらく待っていれば暖房が開始されますのでこれはエアコンの故障ではありません。

室内機のエアコンフィルターが汚れていませんか?(冬場の暖房の場合)

エアコンフィルターにたまったホコリ

冬場の暖房運転の場合、室内機には高温高圧の冷媒ガスが流れ込んできています。

室内機側のエアコンフィルターがあまりにも汚れてしまっていると、冷媒ガスの圧力が上がりすぎてしまってエアコン本体が途中でエラー停止してしまうことがあります。

長い間エアコンフィルターを掃除していなかったという場合、掃除機などを使ってフィルターに付いたホコリを掃除してエアコンを再始動してみて下さい。

エアコン本体のリセット方法

エアコンは強いノイズを受けたりするだけで誤作動を起こして動かなくなってしまうことがあります。

上記の内容を確認してもエアコンがつかない場合、一度下記の手順でエアコン本体をリセットしてみて下さい。

エアコンをOFFにする

エアコンの電源をOFFする

エアコンが動いている場合はリモコンでエアコンの電源をOFFします。

運転ランプやタイマーランプが点滅して既にエアコンの動作が停止してしまっているような場合は、そのまま次のステップに進んでください。

室内機の電源コードを抜く

エアコンの電源を抜く

次に、エアコンの電源コードを抜きます。

電源プラグが高いところで抜き差ししにくい場合などは、分電盤の中にあるエアコン回路のブレーカーを落としてもOKです。

分電盤の中のエアコンブレーカー

ルームエアコンの場合、電源は室内機側のコンセントのみとなっていますので、ここまで作業ができたらエアコンに流れる電気は遮断できたことになります。

ブレーカーのマークの意味は「ー」で通電、「◯」で開放(電気を遮断)となっています。

1分後に電源を入れ直す

エアコンの電源を落としてから1分後にコンセント(ブレーカー)を挿し入してください。

ルームエアコンの場合、電源コンセントは室内機のところに一箇所しかないため、この操作を行うことで、室内機だけではなく室外機の方も同時にリセットすることができます。

リモコンに付いているリセットボタンは、リモコンの電池交換後にリモコン本体のリセットを行うためのものです。このリモコンのリセットボタンを押してもエアコンはリセットされませんので注意が必要です。

エアコンの強制起動方法(基本動作確認のため)

エアコンの応急運転スイッチ

一般的にルームエアコンには「応急運転スイッチ」というものが室内機本体の下側や前面パネルを開いたところについていて、この応急運転スイッチを使えば、リモコンを使わずにエアコンを起動する事ができます。

応急運転ボタンを使った強制起動ではエアコンの基本動作しか行わない(省エネ運転など暖房能力を抑える各種設定は適用されない)ため、故障判定を行う場合はこの応急運転で行うのがおすすめです。

応急運転スイッチを使った場合の操作方法やエアコン動作については、メーカーや型番に異なりますので詳細については取扱説明書を読んで頂きたいのですが、ざっくりと以下のようなパターンがあります。

  • ボタンを1回押す毎に「冷房」→「暖房」→「停止」の順に切り替わるタイプ
  • その時の室温、外気温により自動的にエアコンが運転内容、温度設定を選択するタイプ
  • 前回の運転内容で運転するタイプ
  • 設定25度の応急運転となり、温度調節などはできないタイプ・・・など

以下にメーカー別の応急運転の詳細について記載しておきますので、それを参考にしながらエアコンを強制起動してみて下さい。

>>【エアコンメーカー別】応急運転ボタン位置と強制起動方法まとめ

この応急運転スイッチでエアコンを強制起動した結果、ちゃんとエアコンが動ごいたようであればエアコンの基本機能は正常で、リモコンや設定関係に不具合がありそうだということを確認することができます。

次のページでは、エアコンから風が出なくなる主な故障原因についてお話していきます。

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