梅雨や夏の時期になって部屋が蒸し暑くなってきたのでエアコンをつけたのだけれど、室外機のドレンホースから水が出ていない・・・。
いつもなら冷房や除湿をしているとこのドレンホースからポタポタと水が出てくるはずなのに、もしかしてエアコンが壊れてしまったの?
このドレンホースから水が出てこないという症状は、故障の場合とそうではない場合があります。
今回は、室外機のところにあるドレンホースから水が出ない原因について詳しくお話していきます。
室外機のところにあるドレンホースの役割とは?
エアコンの室外機のところにあるドレンホースは、実は室外機で発生した水を排出しているのではなく、室内機本体の方で発生した結露水を排出するためのものとなります。
エアコンは冷房や除湿運転を行う際、室内機の内部にあるアルミフィン熱交換器は冷媒ガスによってキンキンに冷やされます。
エアコンの室内機は部屋の熱い空気を吸い込んでその冷えたアルミフィンの隙間を通過させることにより空気を冷やし、冷えた空気を送風ファンで吹き出す事によって部屋を冷やすという仕組みで動いています。
部屋の空気はアルミフィンを通過する際、その冷えたえたアルミフィンに触れることで空気中の水分がアルミフィンに結露して付着します。
これはちょうど夏場に氷を入れたガラスのコップの表面に水滴がつくのと同じ原理となっています。
アルミフィンに付着した水分はフィンをつたって下に流れていき、アルミフィンの下にあるドレンパン(露受皿)に落ち、最終的にはドレンホースを通って室外に排出されます。
真夏日に冷房運転を行った場合、一日あたり数リットルから十数リットルもの結露水が発生しています。
エアコンを動かした時にドレンホースから出る水は室内機から流れてきたもので、通常、冷房や除湿運転を行った場合は水が出てくるものとなります。
ドレンホースから水が出てこない4つの原因
急にドレンホースから水が出てこなくなる原因は、大きく分けると4つの理由となります。
以下にドレンホースから水が出てこなくなる原因についてまとめておきますので、まずはざっと目を通してみてください。
項目 | 原因と症状 | 対処修理方法 |
①運転開始直後 >>詳細はこちら | エアコン始動直後で結露水が ドレンホースの先端まで 流れてきていない。 | ・60分ほど待つ |
②室温が設定温度 付近になっている >>詳細はこちら | 室外機の圧縮機が頻繁に停止するため 室内機アルミフィンがあまり冷えず、 結露水があまり発生していない。 | ・設定温度を下げる |
③排水経路のつまり >>詳細はこちら | 排水経路(ドレンホースなど)が つまってしまっている。室内機本体 から水漏れしてくる可能性あり。 | ・つまり除去 |
④冷媒ガス漏れ >>詳細はこちら | 冷媒ガスが漏れて室内機の アルミフィンが異常冷却され 結露ではなく霜が発生している。 エアコン停止時だけドレンホース から水が出てくる。 | ・ガスチャージ |
【ケース①】運転開始直後の場合
ドレンホースからの排水はエアコンをONしてから30~60分後になることが多いですので、エアコン動作直後はドレンホースからの排水がなくても故障ではありません。
特に、ドレンホースが長い(室内機から室外機までの距離が長い)ような場合、はエアコンを作動させてからしばらく待たないとドレンホースから水が出てきませんので、しばらく待ってみてそれから水が出始めたのであれば正常な運転動作となります。
【ケース②】室温が設定温度付近になっている場合
室温が設定温度付近になっている場合、エアコンは室外機の中にある圧縮機に「もう部屋を冷やさくなくていいよ」という司令を送り、運転を停止させます。
圧縮機が停止すると室内機内部にあるアルミフィンが冷えなくなりますので、それに伴ってアルミフィンで発生する結露の量も少なくなります。
このように室温が設定温度付近まで下がってきた場合は室内機で発しする結露の量が少なくなるため、ドレンホースから排出される水の量も少なくなります。
このような場合は、エアコンの設定温度を低めに設定した後、30~60分後にドレンホースからの排水量が増えたかどうか確認することでエアコン故障であるかどうか判断することができます。
【ケース③】排水経路が詰まってしまっている場合
エアコンの排水経路のどこかで詰まりなどが発生してしまった場合、ドレンホースから水が出なくなることがあります。
本格的にドレンホースが詰まってしまった場合、行き場を失った水がエアコン室内機の方から水が漏れてくる可能性があります。
ドレンホースが詰まってしまった場合、エアコンの吹出口や本体底面などからエアコン動作中は連続的にポタポタと水が漏れてくるのが特徴です。
水漏れ量としては完全にドレンホースが詰まってしまっているような場合だと、1秒間に1~3滴程度、垂れて落ちてくることもあります。
ドレンホースから水が出なくなり、その後室内機から水が漏れてきたという場合は、ドレンホースなどの排水経路のつまりを疑っていきましょう。
ドレンホース詰まりの4つの原因
ドレンホースが詰まってしまう原因は主に4つあります。
ドレンホースの先端が塞がっている
ドレンホースの先端に植木鉢が置かれてしまっていたり、ドレンホースの先端が土の中に埋もれてしまっているような場合、結露水がうまく排水されず、行き場を失った水が室内機側で溢れ出してきます。
この場合、ドレンホースの先端に置かれているものをどけたりして、水がドバーッと流れ出てきたら修理完了です。
ドレンホースの内面に大量の汚れが付着している
エアコン内部の冷却フィンなどについたカビやホコリがドレンパンの上に落ちてドレンホースに流れていき、その中でへばり付いてしまうと、結露水の流れが悪くなってドレンホースから水が出てこなくなり、室内機本体から水漏れが発生します。
このドレンホースが詰まってしまう原因は長年の使用による汚れの蓄積もあるのですが、最近流行りのエアコン洗浄スプレーなどで落とされたフィン汚れがドレンホースをつまらせてしまうケースが多々見受けられます。
エアコン洗浄スプレーの洗剤は強力なのでフィン汚れは簡単に落とせるのですが、その汚れを室外に排出するだけの十分な水量がありません。
特に、ドレンホースにはたくさんの凹凸があるためそこに汚れが引っかかってしまい、最終的にはドレンホースの流路を塞いでしまいます。
エアコンクリーニング業者によるエアコン洗浄の場合は、専用のエアコン洗浄機を使って洗剤洗浄後のすすぎに大量の水で汚れを室外に洗い流すことができます。
このようにエアコン洗浄スプレーによるDIY掃除はドレンホース詰まりの原因を作ってしまう可能性があるので、あまりおすすめはできません。
どうしてもエアコン洗浄スプレーを使いたいという場合、少しでも汚れをちゃんと排出するためにスプレー缶は1缶を最後までしっかりと使い切るようにしていきましょう。
ドレンホースに虫が侵入して詰まってしまう
ドレンホースのつまりは、室内機側から流れ来る汚れ以外にも、室外側のドレンホース出口から親友してきた虫(コガネムシやハチ、ゴキブリなど)が原因で発生することもあります。
エアコンのドレンホースは地面から5~10cm程度浮かせて設置することが推奨(メーカーの据付工事説明書など)されています。
ドレンホースの先端が地面に垂れた状態で設置していたりすると虫が侵入しやすくなりますので、注意が必要です。
なお、ドレンホースの先端に専用のキャップや目の荒いネットを設置しておけば、詰まりの原因となる虫が入り込めなくなりますので、ドレンホース詰まりの予防になります。
ドレンホースが折れやねじれで詰まってしまう
ドレンホースが折れたりねじれたりしてしまうと、配管内の水が流れる面積が狭くなり、ドレンホースが詰まりやすくなってしまいます。
このドレンホースの折れや潰れが発生しやすいのが、壁から配管が出てくる部分や配管カバーを使った曲がり部分です。
例えば上記の場合だと、冷媒配管(白い断熱材に覆われている)の横や上に蛇腹上のドレンホースが配置されていて、緩やかに曲がって下に降りてきていますので、結露水はスムーズに内部を流れていきます。
仮に、ドレンホースが冷媒配管の壁側(内側)に配置されていたりする場合、ドレンホースが冷媒配管に押さえつけらる形になってしまいます。
ドレンホースはちょっとした曲がりや折れ、潰れは耐えられるような設計になっているのですが、上記のように何年も力を受け続けるような場合、経年劣化でだんだんとドレンホースが潰れきてしまって流路が狭くなっていきます。
狭くなた部分は汚れが溜まりやすくなりますので、最終的には部分が詰まってしまってドレンホースが詰まってしまいます。
サクションポンプを使った詰まり除去修理の方法
ドレンホースから水が出なくなってエアコンから水が漏れてくる原因の約8割はこのドレンホースのつまりが原因となっています。
ドレンホース詰まりの修理方法は、サクションポンプによる詰まり吸引修理やドレンホースの交換修理が基本となります。
ちょっとした詰まりであればサクションポンプという道具を使って詰まりを吸引して取り除くことができます。
本格的な詰まりやドレンホースの折れや潰れが発生している場合は、ドレンホースの交換修理が必要となってきます。
ドレンホースがどの程度詰まっているかについては実際に作業を進めていかないとわかリませんので、確実に詰まりを直してもらいたいのであれば、業社に依頼した方がベターです。
DIYが得意な人はサクションポンプを使ってドレンホースの詰まりを解消することができないか試してみるのも一つの手です。
サクションポンプを使ったドレンホース掃除の手順
まず、エアコン室内機の吹出口周りにビニール袋をかぶせていきます。
これは作業中に水が逆流して室内機から溢れてきたときに部屋に水が溢れてこないようにするための対策となります。
念のため、室内機の真下の床あたりに雑巾などをたくさん準備しておきましょう。
次に、サクションポンプ(ホームセンターやネットショップなどで2000~3000円で購入可能)を室外機のドレンホースの先端に挿入します。
サクションポンプの使い方のポイントは、引っ張るときは素早く、押すときはゆっくり操作するか、サクションポンプを取外して押すことです。
というのも、速いスピードで押し込んでしまうとドレンホースにたくさんの空気が一気に吹き込まれてしまってたまっている水が逆流し、室内機から水が漏れてきてしまうことがあるからです。
ですので、サクションポンプを操作するときは、引っ張るときは素早く、押すときはゆっくり、または取外して行うことを意識して作業していきましょう。
レバー動作 | 動作 スピード | 理由 |
---|---|---|
引っ張る | 早く | 詰まりを勢いよく 吸い出すため |
押し込む | ゆっくり (または取外して) | 水が逆流して エアコンから漏れる のを防ぐため |
何度かサクションポンプを操作して詰まりが取れると、突然スルッと引っ張るのが楽になり、ドレンホースからサクションポンプを取り外すと汚れや水がドバーッと流れ出してきます。
このような状態になったらドレンホースの詰まりは取り除くことができたということになりますので、一度エアコンを冷房運転で動かしてみてドレンホースから水が出てくるかどうか確認してみてください。
エアコン起動から20~30分経過後、ドレンホースから水滴がポタポタ落ち始めることを確認することができれば、ドレンホースの掃除は修理完了です。
ドレンホース交換修理の方法
ドレンホースは室内機からおおよそ1m付近の部分で接続され(ビニールテープ固定)ているため、配管をグルグル巻きにしているビニールテープなどを取り外しますた後、その接続部分でドレンホースを切り離します。
新しいドレンホースをエアコン側に挿入し、ビニールテープで固定します。
室内側のドレンホースには結露防止の断熱材も忘れずに巻いておきす。
この断熱材を巻き忘れてしまうと、ドレンホースの外表面に結露が発生し、その水滴が垂れて別の水漏れの原因を作ってしまうことになります。
配管一式をビニールテープで仮止めし、その後幅の広いタイプのビニールテープで冷媒配管やドレンホース全体を隙間なく巻きつけていけばドレンホース交換は完了となります。
なお、幅広ビニールテープを使った配管巻きつけは配管の劣化防止のための作業ですので、配管カバーに納める場合は幅の狭いビニールテープで仮止めして配管カバーの中に収めるだけとなるのが一般的です。
ドレンホース詰まりが原因の場合修理依頼先
ドレンホース詰まりが原因の場合の修理依頼先は、以下の通りとなります。
原因と修理方法 | 修理の依頼先 |
汚れによる詰まり →サクションポンプ修理 | ・メーカーサポート(保証修理可) ・購入元販売店(保証修理可) ・エアコン修理業社 ・エアコンクリーニング業社 (サクションポンプ修理のみ) |
ドレンホースの折れ捻れ →ドレンホース交換 | ・メーカーサポート(保証修理可) ・購入元販売店(保証修理可) ・エアコン修理業社 |
エアコン修理はメーカーサポートや購入元販売店、エアコン修理業社に依頼していくのが一般的です。
夏場はメーカーサポートや購入元販売店(メーカーサポートのサービスマンが派遣される)に修理依頼をしても、保証修理の対応をしなければならないこともあり、なかなか予約が取れない状況になっています。
このような場合、エアコン修理業社やエアコンクリーニング業者に早く修理をしてもらうことができないか問い合わせをしていくのがいいでしょう。
注意点としては、エアコンクリーニング業者はエアコン修理が専門ではありませんので、全ての故障に対応できるというわけではないという点です。
確実に修理してもらいたいという場合は、エアコン修理業者の方から優先して問い合わせをしていくのがベターです。
【ケース④】冷媒ガス漏れてしまっている場合
ルームエアコンの配管内にはおおよそ1kg前後の冷媒ガスが封入されています。
何らかの理由でこの冷媒ガスが漏れて少なくなってしまった場合、室内機内部にあるアルミ熱交換器が異常冷却されてしまい、結露水が凍って霜や氷になることがあります。
通常であれば上記のようにアルミフィンに付いた結露水は下に流れてドレンパンに落ち、その後ドレンホースから室外に排出されることになるのですが、アルミフィン部が異常冷却されてしまうと結露水がアルミフィン部で凍ってしまい流れていかなくなります。
その結果、冷房運転中はドレンホースから水が出て来ないという症状が発生します。
この場合、エアコンをOFFした際にアルミフィンに付いた霜が溶け出してくるため、エアコン停止後にドレンホースから排水がある場合もあります。
冷媒ガスが抜けてしまうとエアコンの効きも悪くなってきますし、いるはずですので、エアコンの効きが悪くて、ドレンホースからの排水もない(エアコン停止後に排水される)という場合は、冷媒ガス漏れが故障の原因となります。
ちなみに、冷媒ガス漏れの場合、室外機の配管(細い方)が氷点下以下まで温度が下がるため、霜が発生して真っ白くなってしまうのが特徴です。
通常の場合、この配管に液体の露がつくことはありますが凍って白くなることはまずありませんので、ご参考まで。
冷媒ガス漏れ有無の判断方法
ガス漏れの有無を判定する方法としては、業社の場合はゲージマニホールドという圧力計を使ってガス圧を測定していきますが、専用の測定器具が必要ですし、圧力の高いガスの取り扱いには危険が伴います。
素人の場合はエアコン室内機の吸込空気温度(室内機上部の温度)と吹出空気温度(室内機の吹出口から吐き出される風の温度)の差が正常範囲にあるかどうかでガス漏れの簡易確認が可能ですので、そちらの方法を試してみるといいでしょう。
正常運転時の吹出口と吸込口の温度差
- 冷房運転時;8~13℃が正常
- 暖房運転時;16~23℃が正常
具体的には、冷房運転時の室内機の吸込と吹出温度差が8℃以下しかないような場合はエアコンガスが漏れている可能性が高いと考えていいでしょう。
具体的な温度測定方法としては、写真左側ような温度計(ホームセンターで2000円ぐらいで購入できる、本体部とセンサー部の2箇所で温度を測定可能)を使ったり、写真右側のよう非接触タイプの温度計(約2000円)を使って測定するのがいいでしょう。
このようにエアコンの吸込温度と吹出温度を測定し、その温度差が小さければエアコンの冷媒漏れが原因だと判断していくことができます。
冷媒ガス漏れの2つの原因
冷媒ガス漏れは2つの原因が考えられます。
フレア接続部からの冷媒漏れ
エアコンガス漏れの原因の多くは配管接続部からの冷媒漏れとなります。
家庭用のエアコンはフレア加工を施した銅管をフレアナットで締め付けながら圧着接続する方式を採用しています。
この接続方法は、フレア加工した銅管をフレアナットで締め付けて変形させながら圧着させるため、基本的には冷媒漏れが発生しにくい構造になっています。
ただ、完全完璧にガスがもれない構造ではないため、稀に施工不良や中古品購入、引っ越しなどでの配管の使い回し(フレア加工部の再使用)、配管を接続したままエアコンを動かしたなどが原因で、接続不良を起こして冷媒が漏れてしまうことがあります。
家庭用エアコン場合、冷媒漏れを起こしやすい冷媒配管の接続部は室内機側と室外機側の2箇所となります。
室内機側の配管接続部
室外機側の配管接続部
その他配管パーツからの冷媒漏れ
稀に海岸地域(塩分が多い)や温泉地(硫黄が多い)、下水配管に直接ドレンホースを取り付けている(アンモニアなどが多い)ような場合、銅配管の腐食により穴が空いてしまい、そこから冷媒ガスが漏れていることもあります。
また、初期不良などが原因で熱交換器や電磁弁、コンプレッサーなどの部品から冷媒漏れが発生することもあったりします。
ただし、フレア継手部分からの冷媒漏れよりは圧倒的に事例数は少ないですので、まずは継手部分からの冷媒漏れを疑っていくのが一般的です。
ガス漏れ箇所の特定方法
一般的にエアコンのガス漏れを起こしやすいのは配管接続部なので、そこから冷媒が漏れていないかを確認していくことになります。
洗剤をかけてガス漏れを目視チェックする
ガス漏れを確認する一番簡単な方法は、配管の接続部に水で薄めた中性洗剤をたっぷりかけて、接続部からプクプク泡が出てこないか確認する方法です。
こんな感じで継ぎ手のところに薄めた洗剤をかけてやると、冷媒漏れを起こしている場合、「プクッ、プクッ・・・」という感じで小さな泡が継ぎ手の隙間から出てきます。
古典的な方法ですが、かなりの確率で冷媒漏れを見つけることができます。
ただし、冷媒漏れの量が多すぎる場合、勢いが強くて泡にならないケースもありますし、完全に配管内のガスが抜けきってしまっている場合、冷媒が漏れていないので泡も出てこないという事もあります。
エアコンがちょっとでも効いている間はこの方法で対応できると思いますので、一度試してみるといいと思います。
なお、洗剤の他に「ガス漏れ検知剤」などとネットで検索すれば、ギュッポフレックスなどのガス漏れチェック専用スプレーを購入することも可能ですので、ご参考まで。
冷媒ガス漏れ検知器で確認する
次に紹介する方法は、冷媒ガス漏れ検知器という道具を使ってガス漏れ箇所を特定する方法です。
先程の洗剤を使った目視確認をするためには、銅配管を露出させなければリークチェックできませんでした。
ですがが、冷媒ガス漏れ検知器を使えば、配管カバーに小さな穴を開け、そこに検知器の先端を挿入するだけで、ガス漏れがあるかどうか(ガス漏れが合った場合、”ビー”という音が鳴る、ランプが光る)を確認することができます。
また、ガス漏れ検知器は微量なガス漏れまで検知することが可能(年に数gのガス漏れまで検知可能、エアコンには数百gの冷媒が入っている)となっていますので、取り付けてから数年後にガス漏れ症状が出たというレベルのガス漏れでも検知していくことが可能となっています。
ネットなどで数千円で購入できますので、興味のある人は実験的に購入してみてもいいのではないでしょうか。
蛍光リークチェッカー
その他のガス漏れチェック方法としては、エアコンの冷媒配管内にリークチェッカーと呼ばれる紫外線などに反応して光る物質を入れ、配管の外側から紫外線ライトを当てながら、漏れ出したところを見つけるという方法もあります。
ただし、この方法は配管内に蛍光材を注入する必要がありますし、目視確認するために紫外線ライトを使う必要もあります。
自動車のエアコンのガス漏れチェックなどでは使われたりすることもありますが、家庭用のエアコンではあまり使われていない方法となります。
冷媒ガス漏れの修理方法
冷媒ガス漏れの場合の修理方法としては、まず、先ほどお話したガス漏れ箇所を特定した後、フレアの再加工などを行ってガス漏れ箇所を修理します。
その後、配管を再接続して真空引きし、その後冷媒ガスをチャージしていくという流れになります。
ドレンホースから水が出ないというレベルのガス漏れは配管継手辺りからのスローリーク(少しづつガス漏れする状態)であることがほとんどのため、当日その場で修復可能なケースが多いです。
ガス漏れが原因の場合の修理依頼先
ガス漏れが原因の場合の修理の依頼先は、以下の通りとなります。
原因と修理方法 | 修理の依頼先 |
冷媒ガス漏れ →ガスチャージ | ・メーカーサポート(保証修理可) ・購入元販売店(保証修理可) ・エアコン修理業社 |
エアコンの修理はメーカーサポートや購入元販売店、エアコン修理業社に依頼していくのが一般的です。
夏場はメーカーサポートや購入元販売店(メーカーサポートのサービスマンが派遣される)に修理依頼をしても、保証修理の対応をしなければならないこともあり、なかなか予約が取れない状況になっています。
このような場合、エアコン修理業社にも早く修理をしてもらうことができないか問い合わせをしていくのがいいでしょう。
まとめ
今回は、【故障か?】エアコン室外機から水が出ない4つの原因についてお話しました。
室外機あたりにあるドレンホースから水が出ない場合、まずは設定温度を下げて60分ほど水が出てこないか様子を見てください。
それでも水が出てこない場合はドレンホースの詰まりや冷媒ガス漏れなどの故障である可能性があり、修理が必要となってきます。
夏場はエアコン修理のハイシーズンとなっているため、メーカーサポートなどはとても混雑してしまっていて、修理の予約が2~3週間後になってしまうケースもよく見かけます。
早くエアコンを直してもらいたい場合は、最低でも2~3社ほどエアコン修理の問い合わせを行い、急な修理キャンセルの空きなどを探す努力が必要です。
あの快適なエアコンライフを取り戻すため、まずは修理業者に「いつ来てもらうことができるか?」ということを問い合わせることからはじめていきましょう。