家庭用のエアコンは寿命が近づいてくると音が大きくなたり、効きが悪くなって消費電力が大きくなってきたりします。
エアコンが壊れてしまうととても困ってしまうので、本格的な夏が来る前にエアコンを買い替えておく必要があるかどうかのか知りたくなる人も多いと思います。
特に、エアコン設置から10年以上が経過している場合は故障のリスクも高くなってきていますので、シーズン前に試運転をしてみてちゃんとエアコンが動作するかどうか確認しておくのが大切です。
ただ、エアコンは段々調子が悪くなっていくと言うよりは、熱帯夜が続くような真夏日に突然壊れて冷えなくなってしまうことの方が多いのが実際です。
そこで今回は、メーカーが指定しているエアコンの設計上の標準使用期間や実際の耐用年数、法定耐用年数の考え方について、詳しくお話していきます。
この記事の監修者「taichan」
エアコンの困った解決!15年以上の実績を持つ空調のプロ「taichan」があなたの快適な暮らしをサポートします。大学院でヒートポンプの研究を行い、特許も複数取得。大手電機メーカー勤務後はエアコン取付修理の実務経験も積んでいます。エアコン選び、使い方、故障・トラブル、クリーニング、省エネまで、どんなお悩みにもお答えします。【保有資格】電気主任技術者、電気工事士、冷凍機械責任者など
実際のエアコンの寿命と耐用年数
家庭用のルームエアコンは、メーカーは設計上の標準使用期間を10年として製造販売していいます。
これはエアコンメーカーが法律によって製品の販売から約10年間は修理のための部品を在庫として保管しておかなければならいということが関係しています。
ただし、実際のエアコンの買い替え年数は約14年となっていて先程の設計上の標準使用期間よりも4年ほど長くなっています。
出典)消費動向調査|内閣府
また、エアコン買い替えの理由で一番多いのが故障によるものの約72%で、性能の良いものに買い替えが約9%、そして引っ越しなどによるものが約5%という順番になっています。
これらのことを考えると、製造から13~14年が経過してくるとエアコンが故障して動かなくなってしまう確率が高くなり、メーカーの部品在庫もなくなってしまっているため、修理ではなく買い替えが必要になってくるということになります。
この他に、税務上の減価償却の計算で使う法定耐用年数は、家庭用のルームエアコン(壁掛け、床置き)や業務用のパッケージエアコン(天カセ、天吊り)が6年、ダクトタイプ(ダクト配管で各部屋に空気を送風する設備を伴うもの)が15年(22kW以下は13年)となっています。
エアコンの製造年の調べ方
エアコンの製造年は、室内機や室外機のシールに記載さています。
製造年月日の記載されたシールを確認するのが難しい場合は、以下のメーカーホームページで型式(型名)からおおよその製造年を確認することができます。
次のページでは、エアコンの寿命を伸ばす方法についてお話していきます。