夏場、エアコンの冷房が冷えない・・・
冬の暖房が温まらない・・・
エアコンの中には冷媒ガスが封入されているのですが、何らかの要因でその冷媒ガスが漏れ出してしまうと、室外機は動いているのに室内機から冷房で冷たい風がでなかったり、暖房で暖かい風がでないという状態になります。
一般的にはエアコンの冷媒ガス漏れ修理を業者に依頼すると、安くても10000~15000円程度からが相場。
ただ、冷媒漏れの原因にもよるのですが、運が良ければ自分で簡単にエアコンの冷媒漏れを修理することができる場合があります。
そこで今回は、自分でできるエアコンの冷媒ガス漏れ修理方法について、詳しくお話していきます。

管理人「taichan」
エアコン工事は実家の家業。メーカー勤務(研究開発職)で特許出願も経験し、現在は第一種冷凍機械責任者、電気工事士(第一種)、そして子沢山の大家族(子6人)となりました。
冷媒ガスが漏れ出している場所を見つける方法
まずはじめに、冷媒ガスが漏れ出している場所を見つける方法についてお話していきます。
一般的に、家庭用エアコンの冷媒ガス漏れは微量な場合が多く、ガス漏れの音や空気の噴出などを耳で聞いたり、肌で感じたりして見つけ出すことは困難です。
では一体どうやって冷媒ガスが漏れ出している場所を特定するのかというと、「ガス漏れ検知器(リークデテクター )」という道具を使って冷媒漏れを探していきます。
機械式のガス漏れ検知器
機械式のガス漏れ検知器の場合、検知器の電源を入れ、検知器の先端のをガス漏れしてそうなところに当てれば、音とLEDの光でガス漏れを見つけ出してくれます。
- ガス漏れがない場合;ピッ・・・、ピッ・・・、ピッ・・・、ピッ・・・、
- ガス漏れがある場合;ピピピピピ・・・・
このタイプの冷媒ガス漏れの検出感度は数g/年程度のものが多く、家庭用のエアコンの冷媒充填量が1000g前後とういことを考えると、この検知器で見つけられないレベルの冷媒漏れであれば10年以上経っても漏れ出すであろう冷媒が100g以下なので、正常な範囲で動作し続けることができるというイメージです。
逆に、エアコンの性能が落ちる(冷房が冷えない、暖房が温まらない)ことが分かるレベルまで冷媒が抜けたということは、冷媒量の30%程度(メーカー指定充填量が1000gの場合であれば300g)は冷媒が抜けてしまっているとうことになります。
例えば、取り付けから2年でこのような状態になってしまった場合、年間のガス漏れ量は150g以上になりますから、このようなガス漏れ検知器を使えば、簡単に冷媒漏れ箇所を特定することができます。
最近では、Amazonや楽天などのネットショップで探せば、このようなタイプのガス漏れ検知器を2000円ぐらいで購入することができます。
スプレー式のガス漏れ検知材
ガス漏れを見つけ出す道具として、写真のようなスプレー式のガス漏れ検知材もよく使われます。
使い方としては、ガス漏れが疑われる場所にスプレーし、泡がブクブクと出てくるかどうかで、ガス漏れの有無を確認します。
ただし、このようなスプレータイプのガス漏れ検知材は、極微量のガス漏れの場合に上記のような大きな泡ができず、ガス漏れを見逃してしまうというデメリットがあります。
これまでに使ってきた経験から、先ほど紹介したような機械式ガス漏れ検知器の年間数gレベル(10年以上正常に使えるレベル)の極微量なガス漏れを見つけ出すのは難しいでしょう。
ただし、年間100gとか、そういったエアコンの性能に影響が出るレベルのガス漏れであれば、見つけ出すことは可能です。
ちなみに、わざわざこのような物を購入しなくても、中性洗剤を水で薄めたものなどで代用できますので、比較的お金をかけずにガス漏れを見つけ出すことができます。
ただし、上記の様なガス漏れ検知器(検知材)は、エアコン内に冷媒ガスが残っていて、いまもなお冷媒が漏れ続けているというような状態しか冷媒漏れを見つけ出すことができません。
完全に冷媒が抜けきってしまっているような場合は、上記のガス漏れ検知器が使えないということを知っておきましょう。
次のページでは、エアコン内に残っている冷媒量を推定する方法についてお話していきます。