冷媒ガス漏れを修理する具体的な方法
エアコンの冷媒ガス漏れ箇所が分かったら、次はその箇所を修理していきましょう。
具体的な冷媒ガス漏れ修理の方法は、以下の通りです。
【方法その1】増し締め
エアコンの配管は、以下のような感じでフレア加工した配管をフレアナットで締め付けていく事によって接続しています。
エアコンの取り付け業者は、トルクレンチという工具を使って規定トルクでフレアナットを締め付けるという手順で、接続部から冷媒が漏れ出さないようにしています。
締付けトルクの既定値(参考)
- 2分(1/4インチ、細い方、17mm);16±2Nm
- 3分(3/6インチ、太い方、22mm);38±4Nm
何らかの理由で配管を接続しているフレアナットの締め付けが緩んでしまった場合、そこから冷媒が漏れ出すことがあります。
このことが原因の場合、フレアナットを増し締めしてやることで冷媒漏れを修理することが可能です。
本来であればトルクレンチを使って規定トルクよりほんの少しだけ強いトルクで増し締めするのがいいのですが、素人の場合、1本5000円以上するトルクレンチを購入するのは難しいでしょう。
ただ、上記のようにモンキーレンチなどで増し締めした場合、締め付けすぎて配管のフレアを切ってしまうことがあります。
正常なフレア部
増し締めで壊れたフレア部
特に、細い方の冷媒配管の場合、力の強い人が力を入れて締め付けていくと、簡単にフレアが潰れて切れてしまいます。
フレアの緩みが原因の冷媒漏れの場合、ほんの少しの増し締め(1/5以下の回転)だけで、冷媒漏れはピタッと止まります。
逆に、上記の様にほんの少しだけ増し締めしてみたのに冷媒漏れが止まらない場合は、フレア加工そのものが不良であった可能性が高く、その場合はフレア加工をやり直す必要があるでしょう。
ちなみに、室外機のフレアシールキャップが緩んで冷媒漏れしていた場合も上記と同様に、モンキレンチなどでギュッと締め付けてあげればOKです。
こちらの場合は、増し締めだけで冷媒漏れが止まることがほとんどです。
増し締めだけで冷媒漏れが収まったのであれば、あとは下記の記事を参考に冷媒を足す必要があるかどうかを検討してみてください。
次のページでは、増し締めしても冷媒漏れが治らなかった場合のフレア加工のやり直し方法についてお話していきます。