エアコンの効きが悪く、室内機から吹き出す風がぬるく感じる場合は、冷媒ガス漏れや室外機異常(フィンの汚れ、圧縮機の性能劣化)などの故障が考えられます。 エアコンから吹き出される風の温度が正常かどうかを見極めるには、単純な吹き出し温度ではなく、温度計を使ってエアコンの吸込温度(天井付近の温度)と吹出温度(吹出口から出てくる風の温度)の温度差で確認するのがおすすめです。
- 冷房運転の場合:8~13℃程度の温度差があれば正常
- 暖房運転の場合:16~23℃程度の温度差があれば正常
この記事では、エアコン室内機の吸込み温度と吹き出し温度を測定することによって、エアコンが正常に動いているかどうかを確認する方法についてお話していきます。
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▶ステップ1:状況確認
エアコンが効かない場合の故障診断を行います。
エアコンが効かないのですね。まずは今の状態の確認を行いますので、以下の中から症状を選んでください。
この記事の監修者
「taichan(たいちゃん)」
エアコンの故障診断のエキスパート、taichanです。大学院でヒートポンプを研究し、特許も取得。大手電機メーカーで培った知識と15年以上の現場経験を活かしたセカンドオピニオンを無料相談Q&A(空調テック)で提供中。電気主任技術者、電気工事士、冷凍機械責任者など、多数の資格を保有。
測定前の準備事項
測定を開始する前に準備する内容は以下の通りです。
- 冷房の場合は、温度を最低(例:16℃)、風量を強風にしてください。
- 暖房の場合は、温度を最高(例:30℃)、風量を最低にしてください。
- エアコンを10分ほど運転させて、動作を安定させてください。
今回は、暖房運転の場合を例に紹介していきます。
吸込み温度の測定方法
エアコンの動作が安定したら、エアコンの吸込み温度としてエアコン上部(天井辺り)の空気温度を測定します。
エアコンは上部から空気を吸い込みますので、温度計をエアコンの上にセッティングします。
上記の温度計の場合、温度計の周りの温度をIN(下側)に表示しますので、この場合は吸込温度(天井付近の温度)が19℃ということになります。
吹き出し温度の測定方法
次に吹出し温度は、温度計のセンサー部をルーバーの中辺りに設置したりして測定します。
ルーバーの奥には送風ファンが回転していますので、センサーを奥に突っ込まないように注意しながら測定してください。
このセンサー部で測定した温度は、先程の温度計のOUT(上側)に表示されるため、エアコンの吹出温度は40℃ということになります。
測定結果の判定
最後に、吹き出し温度と吸い込み温度の差を計算します。
今回の場合、室内機の吸い込み温度と吹き出し温度の差は21℃(40℃ – 19℃)です。
判断基準となる「16~23℃」の範囲内となるので、このエアコンの暖房運転は正常に動いていると判断することができます。
判断基準の目安
- 冷房運転の場合;8~13℃程度の温度差があれば正常
- 暖房運転の場合;16~23℃程度の温度差があれば正常
まとめ
この記事では、エアコンの吹き出し口温度の正常値と測定方法について解説しました。この方法であれば、温度計があれば家庭でも簡単にエアコンの動作確認を行うことができます。ぜひ参考にしてみてください。
もし、エアコンの動作に異常を感じたら、自己判断で修理するのではなく、専門業者に相談することをおすすめします。
【メーカーサポートの連絡先一覧】
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エアコン、もしかして故障…? そんな時は焦らずこの【5ステップ】!
~故障原因・修理可否を解説~
エアコンの調子が悪いと感じたら、まずは落ち着いて状況を把握しましょう。
電源が入らない、ランプが点滅する、異音がする、冷風が出ない、水が漏れる…など、具体的な症状は何でしょうか? 慌てずに、これからご説明する5つのステップに従って、一つずつ問題を解決していきましょう。
大手電機メーカーで培った知識と15年以上の経験を持つ、エアコンの故障診断のエキスパート、taichanが、あなたのエアコンのトラブル解決をサポートします。
ステップ1:状況確認 - どんな症状が出ているか把握しよう!
まずは、エアコンが完全に故障しているのか、それとも一時的な不具合なのかを確認しましょう。
具体的な症状を把握することが重要です。「冷えない」「異音がする」「水漏れする」「ランプが点滅している」など、どのような症状が出ているかを具体的に確認しましょう。
エアコンの型番や購入時期、保証期間なども確認しておくと、後のステップで役立ちます。 修理費用の概算額を把握するために、メーカーのお客様サポートに問い合わせてみましょう。
【メーカー別】お客様サポートの連絡先一覧
(↑クリックすると、主要メーカーのサポート窓口連絡先と修理費用相場、故障時の対処法などをまとめたページが開きます)
メーカーのサポート窓口に連絡し、症状を伝えてみましょう。
電話口でおおよその修理費用を教えてもらうことができる場合があります。
なお、ご自身のエアコンの不具合状況を詳しく知りたい方は、こちらの診断ツールを使ってみましょう。
>>エアコンの不具合状況を診断する(スマート診断ナビ)
(↑クリックすると、エアコンの不具合状況を診断できるページが開きます)
ステップ2:修理できる?できない?
エアコンの症状を把握したら、次は修理が可能かどうかを判断しましょう。
- 自分で判断できない場合は、専門家に相談!
エアコンの内部構造は複雑で、素人判断は危険です。メーカーのサポート窓口や信頼できる修理業者に相談し、正確な診断を仰ぎましょう。 - 修理不可の場合も…
エアコン本体の劣化や部品の供給終了など、修理ができないこともあります。また、修理費用が高額となる故障(コンプレッサーの故障など)の場合も、買い替えを検討する必要があります。
スマート診断ナビを使えば、使用年数や設置状況などから修理の可否を診断することができます。
エアコンが修理できるかどうか診断できるツールはこちら
>>エアコンの修理可否を診断する(スマート診断ナビ)
(↑クリックすると、エアコンの修理可否を診断できるページが開きます)
ステップ3:業者選びのポイント! 優良業者を見つけるコツ
修理または買い替えと決めたら、次はどの業者に依頼するか?が重要になります。
修理または買い替えを依頼する業者を選びましょう。 メーカーのサービスセンター、家電量販店、街の電気屋さんなど、様々な選択肢があります。それぞれの業者の特徴を理解した上で、実際に見積もりを取り、費用やサービス内容を比較しながら検討していきましょう。
修理業者を比較する
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エアコン修理の流れはこちら
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最適なエアコン選びのポイントをチェック!
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ステップ4:アフターサービス - 保証とメンテナンス
業者を決めたら、アフターサービスについても確認しておきましょう。
修理や買い替え後の保証期間やメンテナンスサービスの内容などを事前に確認しておくことで、安心してエアコンを使用することができます。
延長保証サービスの内容はこちら
>>延長保証サービスの内容を見る
(↑クリックすると、延長保証サービスの内容を確認できるページが開きます)
ステップ5:予防対策 - エアコンを長持ちさせるコツ
最後に、エアコンを長く快適に使うための予防対策について解説します。
エアコンの故障を予防するためには、定期的な清掃やメンテナンスが重要です。 フィルターの掃除や室外機周りの掃除などをこまめに行いましょう。清潔な状態に保ち、エアコンにかかる負担を軽減することで、エアコンの寿命を伸ばすことができます。
自分でできるエアコンメンテナンス方法はこちら
>>自分でできるエアコンメンテナンス方法
(↑クリックすると、自分でできるエアコンメンテナンス方法を確認できるページが開きます)
最後に、エアコンのプロとして、一つだけアドバイスさせてください。
エアコンの調子が悪い時は、誰でも不安になるものです。 この記事で紹介した5つのステップを参考に、落ち着いて行動すれば、きっと快適な生活を取り戻せます。
約10年に一度訪れるエアコンの買い替えは、住環境を改善するチャンスでもあります。 日頃からどのような空気環境を作りたいかを考えておくことも大切です。
いざという時は、信頼できる業者に相談しましょう。 そして、困ったことがあれば、いつでもtaichanにご相談ください。
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