パナソニックエアコンの故障修理

パナソニックのエアコンが全く効かなくなった場合の具体的な対処法まとめ


パナソニックエアコンが全く効かない

パナソニックのエアコンが全く効かなくなってしまった場合、室外機や室内機に何らかの不具合が発生している可能性があります。

ただ、パナソニック製エアコンの場合、調子が悪いだけであれば簡単なメンテナンスでまたエアコンが使えるようになることもよくあります。

今回は、エアコンが全く効かなくなってしまった場合の具体的な対処法について詳しくお話していきます。

リモコンを操作しても反応しない、吹出口から風が全く出てこないような場合は、こちらの記事「パナソニックのエアコンがつかない原因と対処法まとめ」が参考になります。

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プロフィール

この記事の監修者「taichan」


エアコン修理の実務経験が豊富な元メーカー勤務のエンジニア。保有資格は、第三種電気主任技術者、第一種電気工事士、第一種冷凍機械責任者など。



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リモコン設定と室内機、室外機の簡単チェック

エアコンはちょっとしたことが原因で効かなくなってしまうことがよくあります。

その場合、設定やメンテナンスをやり直せば、またエアコンが使えるようになりますので、順番に以下の内容をチェックしてみて下さい。

リモコン設定のチェック(2項目)

パナソニックエアコンのリモコン設定をチェック

リモコンは、エアコンに指示を出すための重要なパーツです。

エアコンのリモコン設定は項目が多いため、ちょっとした設定ミスなどが原因でエアコンが効かなくなってしまうことがよくあります。

リモコンを手に取って一つ一つボタンを操作しながら読み進めていって下さい。

①運転モードが間違っていませんか?

運転モードが間違っていると、いくらエアコンを動かしても冷たい風(暖房の場合は暖かい風)が出ないままになってしまいます。

念のため、リモコンの運転切り替えボタンを押して、運転モードを切り替えてみて下さい。

季節運転モード
真夏冷房、または自動
(除湿は梅雨の時期のみ)
真冬暖房、または自動
運転切り替え直後は2~3分ほど風が出てくるまで時間がかかりますので、しばらく待つようにしましょう。

なお、暖房は動くのに冷房だけが効かないという場合は、こちらの記事が参考になります。

>>【エアコン故障】暖房は動くのに冷房が効かない原因と対処法

②設定温度が高く(暖房の場合は低く)なっていませんか?

エアコンは部屋の温度が設定温度になると運転を停止する仕組み(送風運転のみ、室外機は停止)になっています。

エアコンが効かない場合は設定温度をいつもより低め(暖房の場合は高め)に設定し、エアコンが連続運転するようにしておきましょう。

季節設定温度
真夏26℃以下
真冬23℃以上

室内機のチェック(3項目)

パナソニックエアコンの室内機をチェック

エアコンは室外機から送られてくる冷媒ガスを使って部屋の空気を冷やしたり温めたりしています。

室内機の風周り(風の通りやすさ)はエアコンの効きに直結しますので、以下の内容を確認していきましょう。

①エアコンフィルターが汚れていませんか?

エアコフィルターにホコリや汚れが溜まってしまうと、室内機が空気をうまく吸い込むことができなくなるため、エアコンの効きが悪化します。

前面パネルを開けてフィルターの汚れ具合を確認し、汚れている場合はフィルターを掃除して下さい。

お掃除機能付きエアコンの場合は、ダストボックスなどがホコリで満タンになってしまっていないかなども確認しておきましょう。

②吸込口や吹出口が塞がれていませんか?

室内機の真下に家具などが置かれている場合、吹き出された風がうまく部屋中に行き渡らず、エアコンの効きが悪くなくなります。

また、吸込口(上面)にカーテンが被さってしまったり、室内機の天面に被せるタイプのエアコンフィルターを取り付けていているような場合、そのフィルターにホコリが溜まっていてうまく空気が吸い込まれなくなっていることもあります。

エアコンの効きを良くするポイントはこういった風周りの部分が重要ですので、一度確認してみて下さい。

③室内機の運転ランプが点滅していませんか?

室内機のランプが点滅している場合、エアコン本体に何らかの異常が発生しています。

エアコンは、ちょっとしたことが原因でエラー表示されるケースがあります。

自分で対処できることもありますので、室内機ランプが点滅した場合は下記の記事を参考に対処してみて下さい。

>>エアコンランプが点滅して動かない原因と対処法

室外機のチェック(3項目)

パナソニックエアコンの室外機

エアコンの室外機は、室内機に送り込む低温(暖房の場合は高温)の冷媒ガスを作り出す役割を担っています。

そのため、室外機は常に新鮮な空気を取り込み続ける必要があり、室外機周りの風周りが悪化してしまうとエアコンがうまく作動しなくなります。

一度室外機の状態を確認し、ファンの回転や風の流れを邪魔するようなものがないかどうか、以下の内容をチェックしてみて下さい。

室外機が屋根の上などの高いところに取り付けられている場合は、無理はせず、以下の項目を読み飛ばしてもらってもOKです。

①室外機のファンは回っていますか?

室外機のファンの動きが鈍くなると、エアコンが効かなくなります。

植物やゴミなどの異物が室外機の中に入り込んでファンの動きを邪魔していたりしないか確認してみて下さい。

室外機のファンが全く回っていないような場合は、こちらの記事が参考になります。

>>【エアコン故障!?】室外機が動かない(回らない)原因と対処法まとめ

②室外機の周りに物が置かれていませんか?

室内機と同様に、室外機の風周りが悪くなるとエアコンの能力が弱くなってしまいます。

室外機の周りにたくさん物が置かれている場合は、それらを別の場所に移動するなどして片付けましょう。

室外機の排気口を覆うようなエアコンカバー(木製のラティスタイプなど)も風周りが悪くなる原因となりますので、エアコンを使っている時は取外した方がベターです。

③一時的に温風が止まる霜取り運転ではありませんか?(暖房運転の場合)

暖房をスタートしてから1~2時間が経過した頃、突然温風が止まって室内機から「プシュー・・」、「ポコポコ・・・」という音が聞こえてくることがあると思います。

エアコンは外気温が5℃を下回るような状態で暖房運転を行うと、室外機のアルミフィン部に霜がびっしりとついてしまうようになるため、それを溶かして取り除くための霜取り運転が必要となります。

暖房運転時に室外機に付いた霜

急に温風が止まってしまうとエアコンが壊れてしまったと驚いてしまうと思いますが、15分程度で復旧して再び温風が吹き出してきた場合、故障ではありませんので安心して下さい。

霜取り運転中は室外機から大量の水が漏れてきますが、溶けた霜が流れ出てきているだけですので、正常動作となります。

パナソニックエアコンの本体リセット方法

エアコンの本体リセットを行うことで、強いノイズの影響を受けたなどが原因のエラーコード表示(動作停止)を復旧できる可能性があります。

このようなちょっとした不具合であれば本体のリセット操作で復旧することもありますので、まずは以下の手順でエアコンをリセットし、暖房が使えるようになるかどうか試してみてください。

【SETP1】エアコンをOFFにする

パナソニックエアコンエラーコード

エアコンが動いている場合はリモコンでエアコンの電源をOFFします。

電源ランプが点滅して既にエアコンの動作が停止してしまっているような場合は、そのまま次のステップに進んでください。

【STEP2】室内機の電源コードを抜く

エアコンの電源を抜く

次に、エアコンの電源コードを抜きます。

電源プラグが高いところで抜き差ししにくい場合などは、分電盤の中にあるエアコン回路のブレーカーを落としてもOKです。

分電盤の中のエアコンブレーカー

ルームエアコンの場合、電源は室内機側のコンセントのみとなっていますので、ここまで作業ができたらエアコンに流れる電気は遮断できたことになります。

ブレーカーのマークの意味は「ー」で通電、「◯」で開放(電気を遮断)となっています。

【STEP3】1分後に電源を入れ直す

エアコンの電源を落としてから1分後にコンセント(ブレーカー)を入れ直し、エアコンを再起動してみましょう。

この状態で再びエアコンが停止(運転ランプやタイマーランプが点滅)して暖房が全く効かないという場合、エアコンに少し症状の重い不具合が発生して故障してしまっている可能性があります。

リモコンに付いているリセットボタンは、リモコンの電池交換後にリモコン本体のリセットを行うためのものです。このリモコンのリセットボタンを押してもエアコンはリセットされませんので注意が必要です。

エアコンの強制起動方法(基本動作確認のため)

エアコン応急運転スイッチボタンの場所パナソニック

パナソニックのエアコンには「応急運転ボタン(電源ボタン)」がついています。

室内機の前面パネルを開いたところについているこのボタンを押すことによって、応急運転を行うことができます。

  1. 室内機前面パネルを開けたところにあるON/OFFスイッチを押す
  2. 応急運転が開始される
  3. 再度、ON/OFFスイッチを押す
  4. エアコンが停止する

パナソニックエアコンの応急運転は、快適おまかせ運転といった設定温度が25℃で動作するため、夏場の場合は冷房運転に、冬場の場合は暖房運転で起動することになります。

この応急運転でエアコンが正常に動いた場合、エアコンのメインとなる冷房や暖房機能は故障していないということを確認することができます。

なお、途中でエアコンが停止し、タイマーランプが点滅し始めた場合は、エアコンが故障してしまっている可能性が高いといえます。

この応急運転スイッチでエアコンを強制起動した結果、ちゃんとエアコンが動いたようであればエアコンの基本機能は正常で、リモコンや設定関係に不具合がありそうだということを確認することができます。

次のページでは、パナソニックのエアコンが全く効かなくなる主な5つの原因についてお話していきます。

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