【ガスチャージ】冷えないエアコンに冷媒ガスをDIY補充する方法

【知っておきたいことその4】R410a冷媒は補充してもいいのか?

先程紹介した表をみていただくと分かる通り、R410a冷媒はR32とR125という2つの冷媒を半分づつ混ぜ合わせた冷媒です。

冷媒が漏れ出す場合、沸点の低い冷媒(ガス化しやすい冷媒)から抜けていくと言われているため、冷凍サイクルに残された冷媒はその混合比(R32とR125の割合)が変わってしまいます。

ですので、一般的にはそこにちゃんとした組成のR410a冷媒を追加充填すると、エアコン配管内の冷媒の組成は本来あるべき混合比にならない可能性があるため、教科書的な回答をすると、R410aの冷媒補充はしない方がいいでしょう。

本当です。R410Aは追加充填できません。

●R410Aの組成
R410Aは、2種類のHFC冷媒(R32とR125を50:50)を混合した、いわゆる混合冷媒です。混合冷媒には「共沸冷媒」と「非共沸冷媒」と「疑似共沸冷媒」の3種類に分類できます。このうちR410Aは疑似共沸冷媒です。

●疑似共沸冷媒とは
沸点がほぼ似通っている冷媒を混合したものを「疑似共沸冷媒」といいます。このため液相で取り扱うときは大きな問題はありません。しかし気相で使うときは、R32とR125の混合の程度(比率)が変わるため、気相で充填をすると、正規の50:50の比率からはずれてしまい、本来の特性が発揮できなくなります。

引用)エアコンのガスR-410Aは追加チャージは出来|Yahoo!知恵袋

エアコン屋です。

結果論から言えば、厳密に言えば、総入れ換えをした方が無難は無難ですよ。

引用)冷媒R410Aの家庭用ルームエアコンへの補充|Yahoo!知恵袋

ただし、実際のところ、一部メーカーで補充OKという回答があったりするため、現場ではケースバイケースでR410aの補充が行われているという実情もあります。

ですが、沸点が近い=比重の崩れが少ない。とも言われていて、追加補充でもOKにしているメーカーもあります。

比重が崩れて100%の能力が出なくても、文句言わないのであれば追加補充でお願いは出来ますよ。もちろん自己責任になりますけどね。

引用)エアコンのガスR-410Aは追加チャージは出来|Yahoo!知恵袋

また新冷媒のエアコンではガス漏れの場合は2種類のガスの混合比が変化していますので、基本的には追加は出来ませんと言われていました。しかし、冷媒を入れる量が少ない場合は追加してかまいません。(本当は多くても問題ありません)

引用)エアコンのガスチャージ方法|アスナロネット

で R410A—追加可能
R404A—追加可能と追加不可の機器がある
R407C—追加可能と追加不可の機種がある

思いっきりトンでも無いこと教えたる

R410Aが漏れちゃった⇒ちょっとだけならR32入れちゃおう

引用)冷媒ガスで、ガス漏れからガスチャージが出来|Yahoo!知恵袋

ここまで調査した結果、「R410a冷媒のガスチャージをしてもいいのか?」という議論については意見が分かれますし、故障などのリスクを出来る限り小さくしたいのであれば、冷媒総入れ替えをするのがベストです。

ただ、エアコンの冷媒ガスが抜けてしまっているのは明らかなのだけれど、中途半端にまだ冷媒ガスが残ってしまっている場合、冷媒を大気開放してしまうのは駄目ですし、業者に依頼するとなると結構な費用がかかってしまいます。

ですので、今回に限っては、私の家にある自分のエアコンに限って実験的にR410aを追加補充してみて、その結果どうなるのか(壊れるのか、ちゃんと動くのか)検証してみた結果にしてお話していくことにします。


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【知っておきたいことその5】どうやって補充量を決めるのか?

冷媒ガスを補充する際にどうすればいいのかわからなくなることといえば、「一体どれだけの冷媒ガスを補充すればいいのか?」ということだと思います。

というのも、エアコンシステム内にどれだけの冷媒が残っているか分かっているのであれば、冷媒を補充する量をはかりなどで確認しながら規定量まで冷媒を補充していくことができるのですが、ほとんどのケースでは、エアコンシステム内にどれだけの冷媒が残っているかトイういことは分からないでしょう。

昔の一定速(回転数が変わらないタイプ)のコンプレッサーを搭載しているエアコンであれば、高圧圧力と低圧圧力をチェックしながら規定圧力と同じになるよう、室内機側の吸い込み温度と吹き出し温度の差が規定値付近になるように冷媒を充填したりすることが出来ました。

ですが、近年のエアコンはインバーター(可変回転数)タイプのコンプレッサーや、絞り量を可変制御できる電子膨張弁が搭載されているため、環境によってエアコンの運転状態(冷凍サイクル)がコロコロ変わってしまいます。

また、家庭用のエアコンには接続ポートが1つしかないため、基本的には冷房運転時であれば低圧圧力しか測定することができません。

低圧圧力を測定する接続ポートは一つ

このように、エアコンの運転状態からエアコンシステム内に入っている冷媒量を推定するのは以前よりも難しくなったため、冷媒補充は行わずに、一度冷媒を全部抜いて、規定冷媒量をきっちりと充填するという方法を採用することが多くなりました。

ただ、今回の場合、自分の家のエアコンがちゃんと動くレベルにまで冷媒を補充できればいいというスタンスで行うという前提において、一ついい方法があります。

それは、以下のような運転状態になるまで、少しづつ冷媒を補充してやるという方法です。

正常な量の冷媒が入っている時のエアコンの状態

  1. 低圧圧力;0.5~0.9MPaG
  2. 室内機の吸込と吹出の温度差;10℃前後
  3. 室外機の戻り(太い方)配管温度;5~10℃前後

※1 運転モード;冷房
※2 圧縮機回転数;全速(設定温度;最低、設定風量;最大、室温>>設定温度)

これはR410aの冷凍サイクルについて詳しい人が見ればなるほどなと思う内容だと思います。

どうしてこのような運転状態にになるまで冷媒を補充すればいいのかよくわからないという人は、R410a冷媒を使ったエアコン(規定冷媒量1000g)で、冷媒充填量に対するエアコンの運転状態を示した以下のデータを見てもらうといいでしょう。

R410a冷媒量別のエアコン運転状態

冷媒量
[g]
低圧圧力
[MPaG]
吸込吹出
温度差
[℃]
戻り配管
温度
[℃]
250
(25%)
0.101.727
500
(50%)
0.628.627
750
(75
%)
0.7212.813
1000
(100%)
0.7613.16

冷媒充填量が増えていくに従って、低圧圧力、室内機の吸込吹出温度差、室外機の戻り配管温度が上記の1~3の条件を満たしていくことが分かります。

ですので、冷媒ガスが漏れたエアコンに冷媒を補充していきながら、低圧圧力や室内機の吸込温度、吹出温度、室外機の戻り配管温度を随時チェックし、上記の条件を満たしたら冷媒の充填を終了すればOKです。

エアコンは、冷媒が不足するとエアコンの能力が低下し、消費電力も低下するだけなのですが、冷媒が多すぎるとエアコンの能力は全くUPせずに消費電力がどんどん増え、高圧圧力、低圧圧力が高くなることによる故障リスクも増えます。

冷媒は多く入れることに良いことはありませんので、冷媒補充の際は少し少なめぐらいでストップするイメージを持っておきましょう。

ここまで情報を揃えて、ようやくエアコンに冷媒を補充できるという感じがつかめてきたこととだと思います。

なお、上記のデータと現状の冷媒が漏れた状態でのエアコンの運転状態を照らし合わせてみれば、だいたいどれぐらいの冷媒が抜けてしまっているのかが推測できると思います。

例えば、設置か3ヶ月で冷媒量が半分になってしまっていると考えられる場合、一ヶ月あたり100g以上の冷媒が漏れ出している事になります。

このような場合は、冷媒ガスを補充してもすぐまた冷媒が漏れてしまいますので、その前に冷媒漏れの修理が必要でしょう。

>>エアコンの冷媒ガス漏れを自分で修理する方法

逆に、10年ほど使って冷媒が半分ぐらいになってしまったような場合、年間のガス漏れ量は非常に少ないと考えられるため、一度のガスチャージで後何年かエアコンが使えるようになる可能性が高いと言えます。

上記のデータをこのように、エアコンガスチャージをするのか、本格的な修理が必要なのかの一つの判断基準として使ってもらってもいいと思います。

次のページでは、エアコンガス補充に必要なものについて紹介していきます。




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