【エアコン故障?】室外機から大量に水が漏れる3つの原因と対処法

【原因その3】霜取り運転による室外機からの排水(暖房運転時)

霜取り運転前の室外機に氷がついたアルミフィン

冬にエアコンの暖房運転をする際、アルミフィンに付着する霜を取り除くための霜取り運転で、室外機から水がドバドバっと大量の水が排水されることがあります。

暖房時の霜取り運転とは?

まずはじめに、エアコンの暖房運転のメカニズムについてお話していきます。

出典)冷媒とは? | CSR・環境への取り組み|DAIKIN

暖房運転は、室内機で暖かい熱を出すために、室外機側の熱交換器(アルミフィンの部分)を外気以下の温度(5℃からー5℃程度、常に外気温より5℃ぐらい低い)になように、わざと冷やしておきます。

そうしてやると、冷えた室外機の熱交換器は暖かい外気によって暖められ(熱が熱交換器の中に入ってくる)、その熱を室外機側まで冷媒と呼ばれるもの(水ではない)で室内機の方まで移動させます。

あとは室外機から運ばれてきた熱で熱くなった室内機の中にあるファンを回してやると、そこから暖かい風が出てくるという仕組みになっています。

ここで、冬になって外気温が0℃付近まで下がった状態でエアコンが暖房運転しているところを想像してみましょう。

この場合、室外機の熱交換器はー5℃程度にまでなっています。

その状態で運転を続けていると、熱交換器のフィンに外気中にある水分が付着し、それがフィン(ー5℃)によって冷やされて氷ってしまいます。

霜取り運転前の室外機に氷がついたアルミフィン

どうしてアルミフィンに水分が付着するのかということについては、真夏に氷水を入れたコップ(冷えたアルミフィン)に空気中の水分が付着する(気温はコップ表面温度より高い状態)のと同じと考えればよいでしょう。

ただ、夏の氷水コップの場合は、コップの表面温度が氷点下ではないため付着した水分は液体のままですが、今回の場合はアルミフィンの温度が氷点下なため、付着した水分はそのまま凍ってしまうということです。

ちなみに上の写真を撮影したのは年に2~3回ほど雪がつもるような比較的温暖な地域で、ちょうど雪が降り積もる中、暖房運転を3~4時間ほど行なった時のものです。

赤枠で囲われた部分に氷(水ではなく凍っています)が発生し始めています。

これはまだ程度が軽い方なのですが、例えば寒冷地などで暖房能力が大きいエアコンや、舞っている雪を吸い込んでしまうような場所に室外機を置いているような場合、アルミフィン部が真っ白になるぐらい着氷することもよくあります。

こうなってしまうと、フィンの氷で覆われてしまった部分は外気に触れられないため、うまく外気の熱を取り込むことができなくなってしまい暖房効率が落ちてしまいます。

アルミフィンがびっしり着床している状態では、暖房効率は20~30%程度になってしまっていることでしょう。

そうなってしまうと暖房運転の意味がなくなってきますので、エアコンは室外機に付着した霜がある一定量を超えた段階で、自動的に霜取り運転を行うことになっています。

霜取り運転とは、暖房運転中に室内機に送っていた熱い冷媒ガスを室外機の熱交換器に送り、アルミフィンについた氷を溶かす運転のことです。

霜取り運転の概略図

出典)冬、エアコンの暖房が止まる理由|Panasonic

その結果、室外機から氷が溶けてできた水がジャバジャバとでてきてしまうということになります。

室外機から出てくる水は配管が壊れて漏れてきたような故障によるものではなく、正常な動作によってでてきたものだということが理解できますね。

霜取り運転が行われるタイミング

霜取り運転が行われるタイミングは、外気温や熱交換器の着氷状態によって異なりますが、おおよそ以下のような順番で行われています。

  • 暖房運転中に行われるパターン
    例)暖房開始(数時間)→除霜運転(数分)→暖房運転(数時間)→暖房終了(停止)
    ※長時間暖房運転が行われる場合、定期的に除霜運転が行われる場合あり。
  • 暖房終了時に行われるパターン
    例)暖房開始(数時間)→暖房終了→除霜運転(数分)→停止
  • 暖房開始時に行われるパターン(稀な例)
    例)暖房ON→除霜運転(数分)→暖房運転(数時間)→暖房終了(停止)

霜取り運転中は、室内機のファンは停止または微風となり、暖かい風は出てきません。

暖房運転中に、室外機の圧縮機はブゥーンという音を立てて動いている(室外機のファンは停止する場合もある)のに、急に室内機から風が出なくなってしまうような場合は、霜取り運転だと思ってもらってOKです。

また、エアコンの暖房を切ったはずなのに、室外機が動き続けている場合は、次の暖房に備えて、今ついている霜を除霜運転で取り除いている場合もあります。

この場合は、除霜運転が終われば自動的に停止しますので、そのまま停止ボタンは押さずにおいておきましょう。

ちなみに、暖房開始直後に霜取り運転が行われるという稀なパターンもあります。

例えば、暖房運転停止直後に急に外気温が下がり、室外機に霜が付いたままの状態になってしまっていた場合、暖房を開始する前に霜取り運転が行われる機種があります。

この場合、リモコンで暖房ボタンを押してから1~2分程で暖かい風が出てくるはずなのに、5分以上待っても暖かい風が出ないという事になります。

「もしかしてエアコンが壊れたかも?」と思うかもしれませんが、このような場合は寒いのをもう少し我慢して10~15分ほど様子を見てみましょう。

本当にエアコンが壊れたのであれば、10~15分たっても暖かい風が出ず、エラーコード(室内機のランプが点滅して、その点滅パターンが故障の原因を示している)も表示されてくるはずです。

エラーコードも出ず、そのぐらいの時間で温風が出始めるのであれば、それは暖房開始時に霜取り運転が行われたということになります。

このような感じで、エアコン暖房の霜取り運転は結構頻繁に行われますし、その度に室内機から温風がでなくなったり、室外機からジャバジャバと水が出たりしていますので、知っておくとその度にビックリしなくて済むのと思います。

霜取り運転で発生する水の量

あと気になることと言えば、霜取り運転では一体どのぐらいの量の水が出てくるのかというとだと思います。

真冬の雪がチラチラ舞う時期に室外機の下側にバケツを丸一日設置して、そこから出て来る水を集めてみました。

室外機の下にバケツを設置

その結果が以下の通りです。

バケツの中に溜まった水

除霜運転でエアコン室外機から出た水

このように、比較的温暖な地域でも1日の暖房運転で200~300mLほどの水が室外機から発生します。

1日で室外機からこれだけの水が出てくるので、室外機の下側が水でベチャベチャになるのは納得がいきますね。

ただ、稀に暖房の霜取り運転のタイミングで上記のような少量ではなく、水道の蛇口をガバっと開けたぐらいの水がしばらく出続けることがあります。

これは室外機ファンが何らかの原因で回らなくなってしまった時に発生する症状です。

暖房中に室外機のファンが止まってしまうと室外機がうまく冷熱を外に排出できず、アルミフィンの熱交換器に霜だけが大量についていってしまいます。

そして、霜取り運転のタイミングでこの霜が一気に溶かされて落ちてくるため、水道の蛇口を開けたぐらいの勢いで室外機から水がドバドバ出てきます。

通常は室外機のファンが止まった場合、通常は室内機側でエラーコードが出るのですが、一部機種はファンが止まっていても最初の数回はエラーが出ないようになっていたりもします。

暖房の温まりが弱くて、室外機から大量の水が出ているような場合は、室外機のファンが何らかの原因で止まってしまっている(異物が挟まっている、霜が成長してファンにあたっているなど)可能性がありますので、一度チェックしてみてください。

詳細については、こちらの記事が参考になると思います。

>>【故障か?】エアコンの暖房が効かない11の原因とその対処法

>>【エアコン故障】修理と買い替えの6つの判断基準まとめ

最後に一言

今回は、【エアコン故障?】室外機から大量に水が漏れる3つの原因と対処法についてお話しました。

基本的にエアコンの室外機から水が出る理由は、暖房運転中に行われる霜取り運転によるもので、故障ではありませんので安心してくださいね。

エアコン室外機から出る水を別の場所に排水したい場合は、こちらの記事が参考になると思います。

>>エアコンの室外機に排水用ドレンホースを取り付ける方法

それでは!

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