エアコン室外機の基盤
プロ直伝のエアコン復旧方法

エアコン室外機の6つの故障原因と修理費用の相場


この記事は、「空調機器の設計開発」や「エアコン取付修理」に経験のある電気工事士が解説しています。
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エアコンの室外機が壊れて動かなくなってしまった・・・。

室外機が動かなくなってしまう原因の多くは電気部品の故障で、部品の交換修理で直ることが多いです。

この記事の要点はこちら↓↓

  • 室外機の故障原因の多くは電気部品の不良である
  • 単純な故障であれば部品交換だけで直る
  • 稀に室外機を丸ごと交換しなければならない場合もある
  • 故障原因別に修理の方法や費用の相場などを解説

1.基板の故障(最も多い)

室外機の主な故障原因(基盤の位置)

エアコンの室外機が動かなくなる原因で一番多いのが室外機の中に取り付けられている基板の故障です。

基盤とは小さな部品がたくさん並んだ茶色や緑色をした板状のもので、室外機内の部品に電気を供給したり、制御したりするものです。

室外機の基盤が故障

制御基板が壊れてしまうと室外機が動かなくなったり、動いていたけれども途中で止まってしまったりします。

基盤故障の主な原因は、害虫の侵入によって電気回路がショートしたり、落雷の影響などで電子部品が溶けてなくなったり(下の写真)、経年劣化で基盤に亀裂が入ることが多いです。

落雷の影響で基盤の足が溶断

上記のように小さな部品の故障であっても基盤ごと交換修理するのが一般的です。

修理費用の相場は2~4万円程度となることが多く、部品の在庫があれば1~2時間程度の修理作業でエアコンが直ります。

基盤の故障は比較的安価で簡単に直すことができるため、エアコンの買い替えの時期でなければ、このまま修理して使っていくことをおすすめします。

エアコンの買い替えの時期は、設計上の標準使用期間(10年)や部品の調達可能期間(10年)などが目安となります。

2.室外ファンモーターの故障(2番目に多い)

室外機の主な故障原因(ファンモーター)

基盤故障の次によくあるのが、室外機のファンを回しているモーターの故障です。

室外機は部屋で吸収した熱を外に出す役割があるため、ファンを回すモーターが壊れてしまうとエアコンが効かなくなります。

モーターが壊れる原因は、錆びてスムーズに回転できなくなったり、モーターの中にあるコイルが焼けて動かなくなってしまうことが多いです。

エアコン室外機のファンモーター

室外ファンモーターが壊れた場合、モーターのみを交換しファンは再利用することがほとんどです。

修理費用の相場は1.5~2.5万円程度となることが多く、部品の在庫があれば1~2時間程度の修理作業でエアコンが直ります。

室外ファンモーターの故障は比較的安価で簡単に直すことができるため、エアコンの買い替えの時期でなけば、このまま修理して使っていくことをおすすめします。

ごく稀に基盤故障が原因で室外ファンモーターが壊れてしまう場合もあります。この場合は、室外ファンモーターに加えて基盤の交換(+1~2万円、部品代)も必要となります。

3.温度センサーの故障(3番目に多い)

室外機の主な故障原因(温度センサー)

3番目に多い故障なのが温度センサーの故障です。

温度センサーは室外機の中の配管などに取り付けられていて、エアコンを細かく制御するために使われています。

温度センサーが壊れると室外機の動作が不安定になり、エアコンの効きが悪くなります。

温度センサーの故障原因は断線や経年劣化による抵抗値の変化です。

エアコン室外機についている温度センサー

温度センサーが壊れた場合、新しいものに交換修理すれば直ります。

修理費用の相場は1~2万円程度となることが多く、部品の在庫があれば1~2時間程度の修理作業でエアコンが直ります。

温度センサーの故障は簡単に直すことができるため、エアコンの買い替えの時期でなけば、このまま修理してそのまま使っていくことをおすすめします。

4.弁の故障

室外機の主な故障原因(四方弁、電子膨張弁)

4番目に多いのが弁の故障です。

室外機の中には四方弁や電子膨張弁という部品が取り付けられていて、それらの部品の機能は以下のようになっています。

部品名機能
四方弁冷房と暖房を切り替えるための切替弁
電子膨張弁エアコンを効率よく動かすための調整弁

これらの弁は、電磁コイルと弁本体で構成されています。

電磁コイルと弁本体の故障

弁が壊れてしまうと、冷房と暖房の切替ができなくなったり、エアコンの効きが悪くなったりします。

弁の故障原因は、電磁コイルの方はコイル線の絶縁不良、弁本体の方は内部のゴミやサビによる詰まりなどによるものです。

電磁コイルの故障の場合、現場で部品交換修理が可能です。

この場合の修理費用の相場は1.5~2.5万円程度となることが多く、部品の在庫があれば1~2時間程度の修理作業でエアコンが直ります。

一方、弁本体の故障は部分修理ではなく室外機を丸ごと取り替えるような修理方法となります。

ただ、室外機は単品で取り寄せるとエアコン一式を購入するのとあまり変わらない値段になってしまうため、弁本体が壊れた場合は修理ではなくエアコン一式を丸ごと新しいものに買い換えてしまうのが一般的です。

弁本体(冷凍サイクル)の故障はメーカー保証が5年となっているため、無償修理の対象となる可能性があります。この場合は室外機の新品交換の対応となることが多いです。

5.圧縮機の故障(修理が困難)

室外機の主な故障原因(圧縮機)

頻度としては多くないものの致命的な故障となってしまうのが圧縮機の故障です。

圧縮機は配管の中を流れている冷媒ガスを循環させるポンプのようなもので、圧縮機が壊れてしまうとエアコンが全く効かなくなってしまいます。

圧縮機が壊れてしまう原因は、圧縮機の中にある回転部品の摩耗や異物の噛み込みによるロック、モーターのコイルが焼けて動かなくなることなどがあります。

圧縮機の故障は、部分修理ではなく室外機を丸ごと取り替えるような修理方法となります。

ただ、室外機は単品で取り寄せるとエアコン一式を購入するのとあまり変わらない値段になってしまうため、圧縮機が壊れた場合はエアコン一式を丸ごと新しいものに買い換えてしまうのが一般的です。

圧縮機(冷凍サイクル)の故障はメーカー保証が5年となっているため、無償修理の対象となる可能性があります。この場合は室外機の新品交換の対応となることが多いです。

6.熱交換器や配管(修理が困難)

室外機の主な故障原因(熱交換器と配管など)

室外機の故障で稀にあるのが熱交換器や配管の故障です。

熱交換器や配管は部屋の中で吸収した熱を外に出すために必要な部品です。

熱交換器のロウ付け部分に穴が空いたり、配管が折れてしまったり(下の写真)して中に入っている冷媒ガスが漏れ出してしまうと、エアコンの効きが悪くなります。

冷媒配管が折れてエアコンの冷媒ガスが漏れた

ルームエアコンに使われている冷媒ガスに毒性はありません。また冷媒ガスは不燃性または微燃性(R32)であるため、プロパンガスや都市ガスなどのように爆発的に燃え広がるようなことはありませんが、近くで火気を使用するのは避けましょう。

これらの部品が壊れてしまう原因は、振動による割れやロウ付け不良、腐食性ガスによる侵食(温泉地などに多い)などが挙げられます。

熱交換器や配管の故障は、部分修理ではなく室外機を丸ごと取り替えるような修理方法となります。

ただ、室外機は単品で取り寄せるとエアコン一式を購入するのとあまり変わらない値段になってしまうため、熱交換器や配管が壊れた場合はエアコン一式を丸ごと新しいものに買い換えてしまうのが一般的です。

熱交換器や配管(冷凍サイクル)の故障はメーカー保証が5年となっているため、無償修理の対象となる可能性があります。この場合は室外機の新品交換の対応となることが多いです。

まとめ;エアコン室外機の6つの故障原因と修理費用の相場

最後にエアコン室外機の主な故障原因について要点をまとめておきます。

故障部品故障原因対処法
基盤
  • 害虫の侵入による電気回路のショート
  • 落雷の影響などで電子部品が焼ける
  • 経年劣化で基盤に亀裂が入る
修理(2~4万円)
室外ファンモーター
  • 錆びてスムーズに回転できなくなる
  • コイルが焼けて動かなくなる
修理(1.5~2.5万円)
温度センサー
  • 振動による断線
  • 経年劣化による抵抗値の変化
修理(1~2万円)
弁(電磁コイル)
  • コイル線の絶縁不良
修理(1.5~2.5万円)
弁(本体)
  • ゴミやサビによる詰まり
買い替え
圧縮機
  • 圧縮機の中にある回転部品の摩耗
  • 異物の噛み込みによるロック
  • モーターコイルが焼けて動かなくなる
買い替え
熱交換器や配管
  • 振動による割れ
  • ロウ付け不良
  • 腐食性ガスによる侵食
買い替え
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